2021/06/19 18:55

先日、仕事の一環で熱中症アドバイザーの資格を取得しました。
これから本格的に熱くなる真夏に熱中症が起きやすいと思われがちですが、
実は、梅雨入りした頃の湿度が高くなり始めた時期に熱中症患者が多いそうです。
まさにこの時期から気をつけたい、熱中症対策の具体的な方法をご紹介致します。


●熱中症の各症状

熱中症には、熱失神、熱疲労、熱けいれんという大きく分けて3つの症状があります。
このようなおおきな症状が出てからでは、そばに人がいなければ見過ごされてしまうことも
ありますので、こまめな水分補給が梅雨の時期頃から心がける必要があります。


●スポーツ等活動中の熱中症予防5ヶ条 

暑さのなかで活動する場合、どのようなことに気をつけていますか。
改めて、確認していきましょう。

① 熱いとき、無理な運動は事故のもと
② 急な暑さに要注意
③ 失われる水分と塩分を取り戻そう
④ 薄着スタイルでさわやかに
⑤ 体調不良は事故のもと

2013年に日本スポーツ協会が「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(改訂版)
からこの5ヶ条が広く注意喚起として一般的になりました。
徐々に暑くなり始める梅雨時は、まだ体が気温に慣れていません。
そのために、熱中症患者が多く出てしまうのです。

子どもの汗腺や発汗機能は発達途上にあるため、発汗量が少なく、
皮膚血管拡張による熱発散に依存しています。そのため、深部体温も
高くなりやすい傾向にあるため、こまめな水分補給が必須となります。

また高齢者は発汗量、皮膚血流量が少なく、また気温の上昇による発汗量の上昇
のスピードが遅れるという傾向があります。
また、体重に占める水分量の割合は成人男性が60パーセントなのに対し、高齢者では
50から55パーセントと低めになっていきます。その一方で、「暑さを感じにくい」
「喉が渇いたと感じにくい」という傾向も見られるため、喉が渇いたと感じる前に
こまめに水分補給することが、やはりとても重要です。

・のどが渇かなくても水分補給
・部屋の温度をこまめに測る
・エアコンの活用(部屋の室温は28℃以下に保つ)
・暑さを避ける
以上のことを心がけましょう。

●暑熱順化

暑さに慣れるためには、本格的な暑さが到来する前の
5月から6月に「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる運動をすることが
暑熱順化に理想的とされています。

中高年や体力に自信のない方のトレーニング方法の一例として、
「インターバル速歩」という方法があります。

3分間大股で腕を振って、かかとで着地する速歩を行い、
3分間ゆっくり歩きをするという方法です。
疲れたなと思うまえにゆっくり歩きをしたり、休んだりでよいので、
本格的に暑くなる前に、少しずつ暑さになれるようにしていき、
室内ではしっかりと体を休めることができるように、上手にエアコンを活用して
部屋の温度と体温が上がりすぎないように心がけましょう。


●汗はなにでできている?

活動をしていると、発汗により体から水とイオンが失われていきます。
汗は血液から作られ、血液にはナトリウムイオン、クロールイオンが多く含まれ、
ほかにもカリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンが含まれています。
そのため汗には血液中の電解質が含まれているのです。失われた水分と電解質を
上手に補給することが、暑さの環境下ではとても大切なのです。


●暑さのなかで水分だけを飲んでいると・・・

汗をかいた時に、水分さえ摂っていれば心配ないと思われがちですが、
水分だけを補っても、血液中の電解質は補給されることがないため、
喉の渇きが止まっても体内の血流のなかの電解質は足りない状態です。
余分な水分は尿となって排出されるために、体内の水分量が下がったままに
なってしまい、喉の渇きもとまっていますので、ついつい水分補給を怠ってしまいます。

これが自発性脱水という水だけで水分補給している人に起こりやすい脱水の仕組みです。
このような暑熱環境下では、水とプラスしてイオン飲料を摂るようにしましょう。
水だけよりもイオン飲料のほうが体内に水分をキープする時間が長くなります。


私はいつも職場にハーブティーを冷たく冷やしたものを500mlと手作りイオン飲料200mlを
持って行くようにしています。荷物が重くて大変ですが、気温上昇しだすまえから、
水分補給には気をつけたいですね。

次回のブログでは、実際に私が毎日用意している手作りイオン飲料のレシピをご紹介します。